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相手に言い返したい、一発で黙らせてやりたいという気持ち

例えば、友人であったり、職場の同僚、親戚や家族・・・などに言われた一言に傷ついてしまうことってあると思います。

相手は悪気があってやっているわけではないかもしれません。でもそれに傷ついてしまう自分がいる。

そんな時、相手に言い返してやりたい、次に言われたら、一発で黙らせてやりたい、わからせてやりたいと思ってしまうことがあるかもしれません。

でもそんな風に言い返す方法を探しても、一向に自分は楽にならないと思うんです。何故なら、そういう、自分の中ではあり得ないようなことを口にしたり、自分では非常識だと思っているようなことを平気で言ってくる人は世の中には結構いるからです。

そんな人を一人一人わからせてやろうとするよりも、笑ってスルーできるようになった方が自分が楽だし、その方が人生が楽しくなるような気がするのです。

言い返したいと思うのはわかって欲しいから

相手に対して言い返したいと思ってしまうのは、自分の中に相手に自分をわかって欲しいという気持ちがあるからだと思います。

もし、その相手に対してわかって欲しいという気持ちがあれば、わからせてやりたい、黙らせてやりたい・・・なんて思う必要はないし、「どうでもいいや、あんな奴」・・・程度で終わってしまうのではないでしょうか?

でも、友人だったり、親や親せき、職場の人など・・・自分にそれなりに関係している人だからこそ、わからせてやりたいと思うし、言い返したいと思ってしまうのではないでしょうか?

逆に言えば、そういうわかって欲しいという気持ちを捨ててしまえば、相手に対して怒ったり、言われた一言に傷ついたりする必要もなくなると思うのです。

相手は変わらない、諦めるという最善の選択肢

一番簡単に楽になる方法があります。それが相手のことを諦めるという方法です。相手は変わらないと悟ること、そして、諦めてしまうこと。

すると、気持ちは一気に楽になります。

原因は諦めていないことだったんだと思うんです。だとしたら、諦めてしまうことで心が楽になります。この人はこういう人なんだと思うこと。

そういう風に諦めると、相手をどうにかしてやろう・・・と思い悩むことから、自分はどうしようかな・・・と考えるようになると思います。

それこそが、悩みから脱出する方法だと思うのです。相手をどうにかしてやろう・・・それが対人関係の悩みの原因ではないでしょうか?

とっさにできる怒らないテクニック

相手に言われた一言にむかつきそうになった時、イライラする前にできる、ちょっとしたテクニックがあります。

もし、人から何か言われて腹が立ちそうになったらこんなことを心の中で言ってみます。

「何でこの人、こんなことを言うのだろう。悲しいな。」

こういうことで、不思議と怒ることがなくやり過ごすことができます。

人はもしかしたら、傷つけられて悲しいという感情を隠すために、怒りという感情を使うのかもしれません。怒りの感情を辿ってゆくと、「悲しみ」があるのかもしれません。心が傷ついているから、怒るのです。

でも、悲しいなんて認めたくないことがあります。だから、怒りでそれを隠そうとする。でも、本当は傷ついたことをわかって欲しくて・・・それが言い返したいという気持ちや相手を黙らせてやりたいという感情へと変化しているのかも。

でも、何かあった時に「悲しいな」とそれをとっさに認めてしまうことで、もう怒りという感情でそれを隠す必要がなくなるのかもしれません。だから、

「何でこの人、こんなことを言うのだろう。悲しいな。」

という言葉は魔法のように怒りに効くのかも・・・しれません。